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(虐殺の記念館に行くと オドロオドロシイ 骸骨が展示されています)

 2002年1月シェムリアップからカンボジアに入り
 プノンペン周辺を含めて歩いた事が有りました。

 大変な悪路で チャーターした車は毎日壊れ
 翌日は新しい車を使いました。

 当時 北京は半年見ないと別の町に成っていました。
 プノンペンは 3ヶ月で別の町に成るだろうと思いました。

 只、気になったのは都市の狂騒に比べ 農村部の静寂で
 都市部を一歩外に出ると全て 田圃 畑 林の広大な平地です。

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(農村には どこも同じような 家々があります)

 飛び込みで集落に入ってみると
 どちらがお爺さん お婆さんか判らない
 仏教衣姿の老夫婦に出会いました。

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(田舎の村には屈託のない笑顔があります)

 クメール民族は婿入り婚の農業に適した社会です。
 1000年変わらない様な農村が点在していました。

 この国にカンボジア人の娼婦は居ません。
 それだけ安定した農業社会 家族があるのです。

 ただし平等に貧しく、農業家族の崩壊が少ないだけ
 都市も大きなものは少ないのです。

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(実家 母親の家の周りに娘達が家を建て 一族で仕事をしています)

  夜、車を走らせると
 収穫が終わった彼方此方の田圃から
 稲藁を焼く火が揺らいで見えました。

 何んとも云い得ない気持ちになります。
 小さな集落を通り過ぎると
 バッテリーの電球を燈した店の周りに
 人がたむろして居ました。

 
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(プノンペン市内)
  
 クメールルージュの時代
 300万とも400万とも云われる犠牲者を出したのは何故か。

 社会主義が悪いのか、中国の援助が悪かったのか
 ポルポト個人が悪かったのか。

 歴史は未だ判決を下してはいません。
 取り合えず戦乱を止め国際的経済支援で
 復興を開始したばかりでした。

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(プノンペン市内)

 ヒステリー的大量虐殺を招いたのはジェラシー
 嫉妬だとも謂われています。

 都市の浪費 射幸心 繁栄が
 社会主義で平等意識に目覚めた農民の敵愾心に火を点け

 教師・技術者等の都市インテリ層の虐殺を起こさせたのだ。
 とも云われています。

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(選挙運動の車)

 其れでは今の状況は昔への後戻りではないのでしょうか。

 誰も過去を清算しては居ないのです。
 虐殺記念館の骸骨の展示を見て僕はゾッとしました。

 カンボジアの人達は実に優しい勤勉な仏教徒です。
 良い人が大量虐殺をやったのです。 嫉妬で!。

  其れこそが恐ろしいと思いませんか。
 日本人は大丈夫ですか
 僕達の国民病である(イジメ)はどうなのでしょうか。

 同じ病巣を持っては居ないのですか。
 僕達自身の内に棲む狂気にゾッとしました。
         

      
    それではまた後日
   

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(子供達はホントーに明るい)