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(湖水地方の長閑な風景)

     
 四月 春 やや寒い英国湖水地方を旅しました。

 エジンバラから8日掛けて南下しロンドンに至る旅でした。
 此の地方に山は有りません。

 丘陵と湖水地帯、殆どがやや起伏の有るうねった地形
 北海道の富良野に似た地形
 ゴルフ場の様な地形、ゴルフ発祥の地と聞き肯けました。

 英国風写実絵画のテーマは
 何時も田園風景と海戦風景
 此の印象を持って居る方も多いと思います。

 将に此のとうりの田園風景でした。

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(ピーターラビット発祥の地)

 僕の旅は何時もドキドキする様な
 何か(世界で一番)が有る旅です。

 地雷が埋まって居る様な、鳥葬が有る様な
 高度4000mを越える様な
 BBCのニュースで見る様な旅でした。

 でも英国には何も有りませんでした。

 只々平和で清閑で林が有って空気が冷たくて湿気が有って
 ソンナに大きな町も無く
 英国は中程度のヨーロッパの国でした。

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(御風呂の語源 バースの町)

 インドのムンバイに有る
 国鉄駅前広場の壮大なスケールと美しさを知る僕にとって
 大英帝国は偉大な国です。

 19世紀壮大な足跡を残し
 20世紀にも世界史のリーダーに成った国

 でも本国を見てみると普通の国、とり立てた産業が有るでは無し
 ロンドンにしても特別な都市と云うでも無く
 人に狂気な活気が有る訳でも有りません。

 スペインのマドリッドを見ても其れは同じ事です。

 産業構造が変り
 国勢の順位が変る中でヨーロッパ全体が
 《斜陽の時代》にはいった事は動かし様の無い事実のようです。

 対して中東の人口増
 中国を含めたアジアの狂気的発展を見ると

 50年後の世界は今とは全く違う勢力図に成っている
 だろう事は誰が見ても明らかだと思います。
      
 人口減に歯止めが掛らず主体的外交も選択出来ず

 内部改革も思うに任せ無い日本は
 対外債務 資産の踏み倒しに遭いながら
 ジリ貧で落ちて行くだけなのでしょうね。

 多分歴史の必然の渦の中に
 既に深く・深く巻き込まれてしまっているのだと思います。

 《失われた15年》1990年が
 日本に執っても其れ程大きな歳だったとは
 アノ時は夢にも思って居ませんでした。

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(国会議事堂)

 英国湖水地方の旅は結局
 浸って楽しむ旅なのだと思います。
 夕方、気の知れた同行者と田舎のパブに行きました。

 ワングラス200円程度のビールをセルフサービスで楽しみました。

 東京オリンピックの時日本に行ったと云う
 英国人の叔父さんと話し込みました。

 田舎の町の散策の途中
 3時のティーセレモニーを楽しみました。

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(バッキンガム宮殿の衛兵)

 8日間ズッート一緒だった
 スコットランド訛りの運転手君と別れる際には
 涙が込み上げてきました。

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(スコットランド訛りの運転手さん)

 退職した商社マンの御夫婦とは
 北京の話で教えて貰う事がトテモ多かったです。

 当たり前の旅行なのかも知れませんが
 僕にはエキサイトする旅ではなく、肌で風を楽しむ旅でした。

 冷たく湿気った湖水地方の旅
 いつか何処かで又思い出す事でしょう

 皆さんの笑顔と共に。
                 

      それではまた後日
   
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(楽しい旅をありがとう)