fly2

 (初秋の大雪山・旭岳)


 フィリピンのセブ島でばかり飛んでいたので
 久振りに日本の空が恋しくなりました。

 秋の紅葉が始まった大雪山
 天候が厳しくなる前に是非見てみたいものだと思いました。

 航空図に鉛筆を入れてみました。
 丘珠から夕張岳に進み、先ず此処の紅葉を楽しみ

 次に進路を北に取り夕張山地を北上し
 富良野から十勝岳南側に進む、

 次に十勝岳東側(裏十勝岳)を北上し
 高原沼上空から高度を上げて最高峰旭岳を回りトラムウシ岳に至り
 そして空知平野上空を抜け
 ピンネシリ岳を回り丘珠に着陸する。

 約3時間のフライトでした。

fly 002
 (秋の旭岳フライト・かなり寒い)

 丘珠を午前中に離陸する事が出来ました。
 高度1500fで夕張に向うと
 千歳空港の管制圏に僅かに入る事になります。

 千歳空港は発着機の多い大空港

 滑走路19を使用する時はB747が
 江別の近くまで低空で接近する事があります。
 
 此の時もRunWay19でした。

 千歳アプローチにコンタクトすると高度維持を言われ
 夕張近くで2500fを許可され

 其れでも直ぐに山地が下から迫って来て
 ウーン 如何しょうかと思った途端 3500f と指示されました。

 余りのタイミングの良さに
 僕は思わず後を振り返ってしまいました。

 普通レーダーで見ていただけでは地形の標高は分りません。
 命が惜しければ管制官の指示を拒否してでも上昇する。

 例え教官の命令を無視してでも上昇します。
 フィリピンの常識。

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(ルソン島の田舎の空港・管制室で)

 それにフィリピンでは
 管制官はレーダーを見ていません

 レーダーが有る事自体
 故障せずに動いている事さえ疑わしいと思います。

 なんで一々SM・south上空です、とかマビニポイントです、とか報告させ
 頻繁にDME(空港からの距離)を聞いてくるのか。
 レーダー見てれば分るでしょうと言いたくなります。

 これが田舎のラヂオ空港なら分るけれど
 セブ・マニラの国際空港でこの調子です。

 マニラはもっとひどくて
 アプローチにコンタクトする事さえ難しい状態です。

 スペシャルVFRで離陸し
 10nmで高度変更の許可を取ろうとして15分間出来ず

 (何故出来ないかと云うと、アプローチへのコンタクトが殺到して
 会話に割り込んで行けない
 日本人の6000時間の機長で此の有様です)

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 (横田アビエーション・双発ナバホ 7時間飛びました)

 気がつけばタガイタイの外輪山が眼の前
 勾配地帯に入った為
 地面が下から湧き上がって来る錯覚に襲われました。

 此処は30nm、管制の15nmは過ぎていました。

 スペシャルVFRはIFRだから許可が必要だと言い張る教官を無視して
 65Ktで必死に上昇しました。
 此れがフィリピン・・タスカッター!

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(マニラ近郊)

 青森空港タワーから指示を受けた時も
 (進路変更が遅れた)良く見ているなと感心しました。

 千歳アプローチは地形を解釈し
 僕達の機の為にワザワザ指示を出して呉れたのでした。

 なんと素晴らしい、レーダーがあって
 使いこなして、親切だとこうなる。

 日本人で有る事を誇りに感じた一日でした。

  紅葉は如何でしたかって・・? 

  紅葉の赤がすばらしかったと思います。
 日本は紅色と黒と深緑色の国だったんですね。
  
         

     それではまた後日

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 (丘珠空港)
           

 今回のフライトでは有りませんが
 初めてafj-okadama-flite clubに伺った時

 体験でキャプテンK氏の丘珠空港タッチアンドゴーに同乗しました。
 ビデオを編集しましたので、youtubeにアップします。御覧ください。