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 3月のある雪の日にリラの僧院を訪れました。

 世界遺産のテレビ番組で紹介され
 番組音楽の素晴らしさと相俟って
 是非行ってみたい海外旅行先でした。

 吐く息が白くなり、少し融けかかった雪道を歩き
 入り口のゲイトをくぐるとリラの僧院が有りました。

 アーチ形の外廊に入りました。
 白と灰色の模様の独特な色合いのアーチです。

 でも期待していた物とは何処かが違います。

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 何処なんだろう
 敷地を隈なく歩き建物を検証してみました。

 リラの僧院本体は幾度も火災に遭った歴史があります。
 幾度も修復を重ねて来た建物です。
 白と灰色の模様は当然
 石組みで造られた模様だと当り前に考えていました。

 ローマ遺跡だけでなく中世のお城遺跡もそうです。
 石組みアーチです。

 でもリラの僧院のアーチに有る二色の模様は
 塗料で塗って有りました。

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 創立当初は如何だったのでしょうか。
 火災後の修復で費用が無いから塗っちゃったのでしょうか。
 ガッーックリきました。

 テレビ番組がよく出来すぎだったのでしょうね。
 庭に薄く積もった雪で、雪達磨を創って置いて来ました。
 僕の芸術作品誰か見て呉れたでしょうか。

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(私の雪ダルマ)
                   
 ブルガリアは黒海に面しトルコと国境を接する小さな国です。
 ソ連に占領された旧社会主義国でした。

 イスラム教とキリスト教の宗教的境の国でもあったのです。

 あらゆるボーダーが存在した国なのです。
 詳しくは知りませんが
 サゾヤ大変な歴史を持って居るのだろうと思います。

 私の感想では
 ブルガリアは一寸変わっては居るけれど
 完全な西洋の小さな国でした。

 今回一緒に周ったルーマニアよりも
 遙かに西よりの文化の国でした。

 小さな国は体制変革後の立ち直りも速いですね。
 それとヨーグルト
 日本のブルガリアヨーグルトと全く同じ味でした。

 御土産にミニチュアールの絵を買って来ました。
 イランの細密画のようでブルガリア人の心の繊細さが分ります。

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 黒海に面した街でドナウ河デルタのクルーズをしました。

 この街の労働者住宅は
 ロシア型の五階建て住宅が多かったです。

 そして自動車の排気ガスで空気に色が付いていました。
 薄紫色でした。
 街を一時間も歩くと眼が痛くなり、涙が出てくるのです。

 そんなに車は多くないのですが
 社会主義時代に製造した自動車は
 排気ガス対策が全く無かったのですね。 

 自由・平等・人権の実現の為に創造された社会主義は
 制御出来ない権力の集中の、罠にハマって
 自ら崩壊したのですね。

 排気ガスが象徴しています。

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 (ブルガリア美人 美人が多いです)
           
 今回は二国を歩きました。
 ヨーロッパの外れで
 ドラキュラ伝説とチャウシェスク独裁で有名なルーマニアと 
 宗教・体制の境目の国ブルガリアです。

 此の二国は全く違います。

 繊細なブルガリア人に対して
 ルーマニア人は大雑把でロシア的粗暴さが感じとれます。
 韓国人と日本人よりも違いは大きいと思いました。

 ルーマニアからの帰国の際
 ブカレストからウィーンを経由して成田に帰る事に成りました。

 団体チェックインでカウンターに並び
 荷物は成田まで直行だと云う事を
 チェックインのスタッフに念を押しました。

 すると突然・・トツゼン・・突然です。

 女性のカウンタースタッフがキェーッと
 居合い抜きの気合のような声を上げ
 「成田だって言ってるだろう!」と現地語で一声怒鳴ったのです。

 その余りの迫力と突然の予想もしていなかった出来事に
 周りに居た30人の日本人一同
 声を失ってしまいました。

 モスクワを始め
 旧ロシア系の国境では
 女性の係り官にはヨクアル事なのです。

 暗闇からシェパード犬に突然吼えられたようなショックでした。
 ルーマニアは未だ旧態のロシアだったのです。

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 ( ドナウ河デルタの町の勤労者住宅 ロシア的団地です)
    
 斯うしてリラの僧院をみて
 黒海沿岸を楽しみ
 アチコチの田舎の風景や地元の人たちと触合い
 10日間は過ぎて行きました。


 この地域は修道院以外、然したる文化の蓄積も無く、
 バルカン半島自体が文化の果てる処
 だったと云う事を確認しました。

 是だけでも大きな収穫だったと思います。

 50ヶ国以上旅した人の行く所でした。


 追加で一言 ブルガリアの女性は美人が多かったです。
 本当です。
 証拠は下の写真です。 

 どうです 綺麗でしょう


   それではまた後日


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(レストランで見つけたブルガリア美人)